気管支喘息(ぜんそく)

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小児気管支喘息(ぜんそく)とは

小児気管支喘息(ぜんそく)とは小児気管支喘息とは、空気の通り道となっている気管支が狭くなり、呼吸が苦しくなる状態を繰り返す病気です。
気管支に慢性的に起こる炎症によって、少し刺激が入っただけでも気管支の壁が腫れたり、痰が分泌されたり、気管支が狭くなって発作が起こります。このような炎症を治さない限り発作が現われるため、適切な治療を継続することが大切です。また、長く炎症が続いてしまうと気管支が硬くなってしまうのでさらに治療が困難になることがあります。小児気管支喘息は、年齢と共に自然治癒するとされていますが、お子さまの負担を少しでも早く減らすため、気になる症状がございましたらご相談ください。

症状

アレルギー発作によって、気管支内が狭くなり息を吐くたびに「ゼーゼー」「ヒューヒュー」と音をたてて呼吸困難を繰り返します。風邪ではないのに咳が続く事もあります。昼間は症状が軽くても夜中や明け方に症状が強く出ることが多くみられるため、お子さまの様子をよく見てあげることが大切です。

病院を受診する目安

  • 吸入薬で症状が一度治まっても翌朝には受診しましょう
  • 吸入薬で治まっても3時間たたないうちに再度息苦しくなった場合は、早めの受診が必要です
  • 唇や顔色が悪い、意識が朦朧としているなどの異変を感じたら救急車を呼んですぐに受診しましょう

発作が起きた時の対処法

  • 医師から処方されている薬を使う
  • 痰を軟らかくするために、水や白湯を飲ませる
  • 外の空気を吸う
  • 呼吸を深くするように促す

小児気管支喘息はなぜ起こる?
悪化する原因は?

小児気管支喘息はなぜ起こる?悪化する原因は?小児気管支喘息は、主にアレルギー体質があるとされていますが、その要因はさまざまです。炎症が長く続くと気管支が硬く狭い状態になるため、大人になっても呼吸の機能が低くなることがあります。

アレルゲン

アレルギー反応を起こす物質で、ダニ、ペットの毛、ホコリ、ハウスダストなどの環境アレルゲンによって喘息が起こることがあります。

感染症

風邪のウイルス感染で気道に炎症が起き、喘息発作になることがあります。風邪を引いたな、と思ったら喘息の症状が出てくるのはこどもで多い経過です。

運動

特に冬の寒い時期の運動中に乾燥した冷たい空気が気道に入り、急激な温度差が刺激となって喘息が起こることがあります。

ストレス・疲労・睡眠不足

ストレス・疲労・睡眠不足により、大量に分泌されたストレスホルモンが体内で炎症性の物質を放出し、喘息が悪化することがあります。

気象条件

気圧の変化や温度や湿度なども喘息を起こす要因となります。季節の変わり目や台風による低気圧によって発作が起きることも多くみられます。

大気汚染

黄砂やPM2.5などの大気汚染物質の刺激で発作を起こすことがあります。特にタバコの煙には有害物質が何種類も含まれているため、周りの人はできるだけ禁煙をしてください。

検査方法

小児気管支喘息にはさまざまな検査があり、症状に合わせて必要な検査を適切に行います。

診断

  • レントゲン検査
  • 血液検査(アレルギー検査)

気道炎症の評価

  • 呼気NO測定

気道の狭窄

  • ピークフロー
  • 血液酸素飽和度
  • 肺機能検査(フローボリューム曲線)

治療方法

どれくらいで、何歳までに治る?

小児喘息は、中学に入る頃までに完治することが多いです。しかし20~30%は成人喘息に移行するケースもあります。その場しのぎの治療や自己判断での薬の使用は、症状が悪化するなどの副作用が出ることもあるため、適切な治療や指示通りの服薬や継続が大切です。

気管支喘息の治療

環境整備(悪化因子の除去)

環境整備(悪化因子の除去)ダニが原因の場合はこまめな掃除と、布団やじゅうたんなどの管理をするなどして、考えられる悪化因子の除去をします。

薬物療法

薬物療法

喘息の治療には発作が起きた時に使用する薬と発作が起きないように予防する薬に分かれます。

発作が起きた時に使用する薬
  1. 気管支を拡げる薬(メプチン®、ベネトリン®、サルタノール®、ホクナリン®など)
    吸入や飲み薬があります。息苦しい、ゼーゼーする、咳が続くなどの発作が出た時には迷わず使用してください。
  2. ステロイド(プレドニン®、デカドロン®、リンデロン®など)
    喘息の症状が強いとき、長く続くときにはステロイドの飲み薬や注射薬を使うことがあります。
発作が起きないように予防する薬

喘息の方の気管支には慢性的にアレルギーの炎症があります。このため感染や運動、気候の変化といった刺激に反応し発作が起きやすくなるのです。
またこの炎症は続くと気管支が固くなってしまいこれは戻ることができません。この炎症を抑え発作を起こさないようにする予防の治療は一見「元気なのに」薬を使うので抵抗感があるかもしれません。ですが、非常に重要な治療なので自己判断で中止せず、医師の指示に従って続けるようにしてください。
治療の目標は3か月何をしても発作が起きないことです。良い状態になれば、お薬を減らして終了していきます。

  1. 吸入ステロイド(オルベスコ®、フルタイド®、キュバール®、パルミコート®など)
    とても炎症を抑える効果が高いのにもかかわらず、吸入なので副作用も少ない治療です。喘息の治療の中心です。
  2. ロイコトリエン受容体拮抗薬(キプレス®、シングレア®、モンテルカスト、オノン®、プランルカスト)
    炎症を抑える効果のある飲み薬です。使いやすいお薬です。
  3. 吸入ステロイド、長時間作動型気管支拡張剤の合剤(アドエア®、フルティフォーム®、レルベア®など)
    吸入ステロイドに気管支を長い時間拡げる薬を混ぜた薬です。吸入ステロイドでは効果が不十分である場合に使うことがあります。
  4. その他
    上記の治療でも発作がコントロールできない場合は、吸入や注射の治療(ゾレア®、ヌーカラ®、デュピクセント®)を追加することがあります。
体力づくり

体力づくり小児喘息の治療で大切なことは、発作を起こらないようにコントロールすることですが、発作を避けるために運動を制限するとかえって体力が低下し、症状が出やすくなる場合があります。そのため、定期的に受診をしてしっかり現状を把握した上で、普段からの体力づくりも心がけましょう。

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