現在も百日咳の流行が続いており、特に注意が必要です。近年、従来の治療が効きにくい耐性菌による百日咳も増加傾向にあります。兵庫県のホームページもご参照ください。 https://web.pref.hyogo.lg.jp/kf16/05hyakunitiseki.html
百日咳は、特に生まれたばかりの赤ちゃん(新生児や乳児)が感染すると、命にかかわることがある重大な感染症です。多くのお子様は生後2ヶ月から百日咳を含むワクチンの接種を開始しますが、その予防効果は約5年で徐々に低下していきます。そのため、近年では小学生以上のお子様の間で百日咳が流行し、そのお子様から抵抗力の弱い赤ちゃんへ感染させてしまうケースが問題となっています。
百日咳は、診断が遅れると抗菌薬の効果が得られにくくなることがあります。また、耐性菌の増加により、治療が難しくなる場合もあります。
そこで最も重要なのが予防です。予防のためには予防接種が唯一の有効な手段となります。
当院で推奨する百日咳の予防接種スケジュール(例)は以下の通りです。
- ・生後2ヶ月になりましたら、できるだけ早く定期接種の5種混合ワクチン(百日咳を含む)などを受けましょう。
- ・年長さん(就学前)になりましたら、任意接種として3種混合ワクチン(百日咳・ジフテリア・破傷風)の追加接種をご検討ください。
- ・年長さんで3種混合ワクチンを接種していない場合は、小学校入学後に任意接種としてご検討ください。
- ・小学6年生で接種する二種混合ワクチン(ジフテリア・破傷風)の代わりに、任意接種として百日咳を含む3種混合ワクチンを接種することをご検討ください。
- ・妊娠中のお母さまは、安定期に入りましたらご自身のために3種混合ワクチン(またはTdapワクチン)の接種をご検討ください。これにより、生まれてくる赤ちゃんへの感染を防ぐ効果も期待できます。
- 参考動画:日本産科婦人科学会 https://www.jsog.or.jp/citizen/7042/
予防接種をご希望の方は、ワクチンの在庫状況を確認する必要がございますので、Web予約ではなく、当院の診療時間内にお電話にてお問い合わせくださいますようお願いいたします。
ご理解とご協力をお願い申し上げます。